BLUE GIANT SUPREME 第5話「PEOPLE」感想

クリスの尽力によって小さいながらもジャズバーで演奏できることになった大。チャージ――見物料はどうするかと聞かれ、最高額の10ユーロを選択します。最高額と言っても、10ユーロは日本円で大体1200円程度らしいのでかなり低い料金に感じます。それでも大抵の出演者は最低額の3ユーロでやるらしいので、音楽で食っていこうとすることがいかに厳しいのかがわかります。

10ユーロで大丈夫かとクリスに聞かれ、値段は問題じゃない、でも俺はプロだから、聞いてもらえば絶対大丈夫だと大は力強く答えます。

場所と日程が決まり、客集めは俺の仕事だなとクリスは言い、勧誘のために奔走します。彼には友人が多くいるようで、何人もの人間に熱心に誘いをかけますが中々乗ってくる人はいません。しかしクリスは諦めず何度でもアタックを繰り返します。俺は友人の数が乏しいので友好関係が広いクリスがちょっと羨ましくもあります。

そうこうしているうちに大の演奏当日、バーには十余人の人が集まり中はいっぱいに。それら全てが自分の友人であることを詫びるクリス。感謝されこそすれ、クリスが謝る必要はありません。大はクリスと抱擁し、感謝を告げ、ついにドイツに来て初めてのステージに立つのでした。

 

今回は客集めに奔走するクリスがメインでした。相手が興味ないことを勧めるのって難しいですよね。俺なんて友人らにThunderbolt Fantasyを勧めてもちーっとも興味を示してくれません。まあ俺もガルパンを見ろと言われても全然興味が湧かないので、同じようなものですが。

そのうえクリスはジャズ自体に興味があるわけではないのですから、魅力を伝えるという方法はまず無理です。しかしクリスの口のうまさは中々のもので、言葉巧みに友人らを誘い出します。実際十人余り集めたのですから凄いものです。クリスのコミュ力もあるでしょうが、舟を編むでも言っていたように、本気でぶつかれば本気で応えてくれる、それと同じように、クリスが本気の言葉でぶつかったのが良かったんじゃないでしょうか。

客は集まり、後は吹くだけ。果たして、大の音はドイツでは受け入れられるのか。次回に期待です。

今週のジャンプ感想 2016年50号

・「食戟のソーマ
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肉魅、イサミ、秘書子、あと多分葉山も退学が決定しました。イサミなんて一席とぶつけられるという無理ゲーっぷり。セントラルも一番うざいはずのソーマに一席をぶつければいいのに。九席の葉山という相手がいかに舐めプだったのかがよく分かる。まあ薊政権の終焉ともに戻ってくるかなんかして復帰するのは分かりきっているので、茶番は早めに切り上げて欲しい。

・「僕のヒーローアカデミア
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トゥワイスの個性、それは一つを二つに増やすというもの。倍々ゲームが可能という超チート能力です。トゥワイスは出た当初デッドプールのパチもんにしか見えなかった今でも若干そう思っていますが、それはそれとして魅力的なヴィランだと思います。トゥワイスの虚言癖が能力から来ているという設定も違和感がなくていい。増殖したせいで自分がオリジナルかわからなくなったという過去は映画「プレステージ」を思い出しました。

・「トリコ」
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ガララワニ!記念すべき第一話に登場したモンスターであり捕獲レベル8のガララワニじゃないか!ジュエルミートとエンドマンモスと一緒に並ばれたのでは差がひどいことになりそうですが、こういったふうに昔の食材を出してくれるのは素直に嬉しい。今週のトリコは読んでいてずいぶん懐かしい気持ちになりました。昔の足跡を辿る展開があるとそれだけで物語に深みが出るような気がします。このぶんだと次回は大団円が期待できそうです。

・「約束のネバーランド
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なーんか既視感あるなあ、と思ったら、なるほど確かにゴンさんを彷彿とさせます。今のままでは全滅は必至ですが、秘密の部屋が全員脱出の鍵になるのか。

・「鬼滅の刃」
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累のサイコなキャラは悪くないし、十二鬼月であるのをバラすシーンもよく出来ているのですが、それだけに前回アオリで十二鬼月であることを言っちゃっているの実に惜しい。

・「とんかつDJアゲ太郎
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フォックスの誘いを受けイギリスに行くか、このまま日本に残りしぶかつを継ぐか。人生最大の岐路に立たされ、アゲ太郎は困惑します。
親父が倒れた時から嫌な予感があったんですが、もしかしてこのまま連載が終わる……のか?結構楽しみにしているマンガなのでもしそうならそれなりにショックです。

火ノ丸相撲 第121番「怖いもの知らず」感想

かつて白楼相撲部が取材を受けた時、国宝「大包平」と呼ばれる強さの秘訣はなんであるかを加納は問われました。天王寺と同じように相撲が誰よりも好きという気持ちが理由かと聞かれ、自分の理由はそんなに立派じゃないと言います。
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負けるのが嫌、それが強さの秘訣。
父親が白楼の監督である加納は小さい時から、白楼を通していくつもの夢が終わる瞬間を、負けることがどういうことかを見てきました。どれほど修練を積もうとも、終わる時は一瞬。そういった背景があって、負けたら全て無意味、という考えを加納は持つようになったのでした。
その上で自分が好きな白楼相撲部には負けてほしくない、だから死ぬほど稽古するのだと加納は答えます。

ダチ高対白楼を見守る観客席では、栄華大付属高校相撲部主将、四方田が、「加納の奴負けねーかなぁ」とぼやきます。国宝と呼ばれる連中は皆根っこには相撲を愛している部分があるけど、外に理由を求める加納にはそれを感じられない。相撲を楽しいと思っているかどうかも怪しい。だから嫌いだし負けてほしい。
火ノ丸相撲でこういうこと言うキャラって珍しいですね。発言が小物っぽいというかなんというか。大抵こういうキャラは実力も大したことないと相場が決まってますが、そこは関東最強の栄華大付属の主将、実力はかなりのものなのでしょう。
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自分の外に理由を求めるような人間はふつう一流にはなれない、けれど加納は「国宝」という超一流。「天才」と評するしかない。
このマンガに出てくる連中は相撲好きなやつらばっかりなので、こういったキャラもまた珍しい。まあ四方田の評なんで、実は加納もまた相撲大好きなやつなのかもしれませんが。
四方田の気持ちもまあ分かります。どうせ勝つなら相撲が好きな方に勝ってほしいと思うのは自然なことです。しかし想いと強さが直結しているとは限らないし、そう思い込むと痛い目見るので、こういうキャラがいてもいいと思います。

痛い目見た人その一
「どうしてお前なんだよ!?一体どうしてっ!!俺は努力したよっ!!お前の10倍、いや100倍 1000倍したよっ!風間さんに認められるために!!ペコに勝つために!!それこそ、朝から晩まで卓球の事だけを考えて・・・卓球に全てを捧げてきたよ、なのにっ・・・・・・・・」
「それはアクマに卓球の才能がないからだよ。」

痛い目見た人その二

「認めぬ……認めぬぞっ!貴様のような巫山戯た男が、我が剣に並び立つなど!」
「覚悟と情熱がそのまま結果に繋がると信じているなら、それは甘い夢というものだ」

始まる「大包平」対「国宝喰い」。立合いは加納が制し、早くもチヒロ不利か?と思われますが……
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大典太「…不愉快ですよね。俺は一回戦で消えたはずなのに、まるでそこに――俺がいるみたいだ」
大典太から盗み出した「閃光」を使い、試合の主導権は一気にチヒロ側に。
二日間で必死になって形にしたのだろうとのこと。ふつう二日では形にすらならないと思うのですが……恐るべきはチヒロの才能です。しかし沙田の「いなし」を盗み出した時のように完成度は大典太には遠く及ばないのでしょう。チヒロの真骨頂であり恐ろしさは技のコピーではなく、そうやって得た技全てを特別なものではなく勝つための手役として扱っているという点です。
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チヒロを知っているふうな口を聞き、チヒロと同じ笑い方をする謎の男。栄華大付属なので、恐らく決勝戦でチヒロと当たるのでしょう。

後がない状況で、なぜそこまで大胆な攻めを出来るのか、加納は困惑します。まさしく怖いもの知らず。
無理無謀といった怖いところに手を伸ばさなければ強さの殻は破れない。それを三ツ橋は自分たちよりも知っていたと、チヒロは独白します。まさしく今の状況と同じで、高校相撲No.2に挑戦するのは無謀といえるでしょう。しかしビビっていては道は開かれない。臆すること無く手を伸ばした者だけが強さの殻を破ることが出来る。だから負けることを恐れようとも、チヒロは止まりません。それを身をもって教えてくれた三ツ橋のためにも。誰だって負けるのは怖い、でも俺達は踏み出せる、身の程知らずのバカが持つ底力を見せてやる、とチヒロは吠えるのでした。

舟を編む 第五話「揺蕩う」感想

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「香具矢さんに気持ちを伝えようと決心しました。何とぞご教示お願いします!」
苦心しながらも香具矢へのラブレターを書き上げた馬締は、恋愛ごとには明るそうな西岡に教えを乞います。しかし馬締の字は綺麗だなあ。昔俺は書道教室に通っていましたが、根が不真面目なのであまり上達しませんでした。だからというわけではないですが、字がうまい人は無条件で尊敬したくなります。

そうこうしていると西岡に上から呼び出しがかかり、西岡も覚悟していたので神妙な面持ちで出頭します。
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「でだ、お前のその手腕を辞書作り以外でも振るってほしいって話になってな。宣伝部に異動してもらうことになったから」
「えっ?」
「よかったな。お前宣伝部希望してたろ?宣伝部長にはもう話は通してある。春には移ってもらうからな」
辞書編集部って閑職っぽいし、傍から見たら栄転ですが、これからという時に加えてやる気になってきた西岡からしたら承服できない話です。断ろうとしますが……
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「そりゃねえだろ?お前もそれぐらい覚悟の上で好き勝手やってたんじゃねえのか?」
西岡は何も言えず、異動は決定的に。ついでに辞書編集部には別の辞書の改訂作業が与えられました。勝手に動いたツケがここにして回ってきました。

西岡は自分が異動になることを辞書編集部の皆に言うことも出来ず、一人悶々とします。編集作業のことを考えるなら、仕事の引き継ぎや補充要員を決めなければいけないので早く伝えるに越したことはないですが、中々言い出せるものではありません。
向いていないと思っていた辞書編集の仕事が自分でもやっていけるかも、と楽しみを覚えた矢先の異動であり、それ故失意も大きい。そんな西岡の胸に去来するのは、自分が去って辞書編集部は、そして馬締はやっていけるのかという思い。実際辞書編集部の折衝役って西岡一人がやっているように見えるので、彼が抜ける穴は相当なものだと思います。馬締はどう考えても人と話すのには向いていないですし、西岡が去った後、辞書編集部はどうなってしまうのか。

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香具矢への恋文、それは15枚に及ぶ長文に加えて漢詩をも引用しているという恐るべきものでした。映画だと確か、それこそ本当に果たし状みたいな紙にやたら達筆で書かれたものだったと記憶していますが、記憶違いかな。
ふつうだったら読むのを投げ出したくなるだろうところを、ちゃんと全部読んであげるあたり、西岡は本当に馬締の良い相棒です。

松本先生が心待ちにしていた辞書の見本組が届き、それについて盛んに議論する松本先生、荒木、馬締。楽しそうな三人を見て、西岡の心がほどかれていきます。
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「よく分からないとこもあったけど本気だってことは伝わった。いいんじゃね?ズバーンと香具矢ちゃんに渡しちゃえよ」
馬締の恋文に太鼓判を押す西岡。余程理解のある人でないと引いてしまいそうなものですが、逆説的に西岡は馬締のことを余程理解していてその上でそれが香具矢にも伝わるはずだと確信しているのでしょう。このあとの「お前さ、もうちょっと自信持っていいよ。馬締くらい真面目にやってればきっと何もかもうまくいく」というセリフもそのことを如実に表していて実に良い。

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「大丈夫です!辞書編集部には優秀な人材も入ってきていますし、何も心配はいりません!」
大渡海は大丈夫なのかと辞書の執筆者に問われ、西岡は胸を張って大丈夫だと答えます。辞書編集部を、馬締を、心から信頼しているからこその言葉です。中々に熱い。
西岡は異動にになるまで自分が出来ることを全部やってやると、新たに決意するのでした。開き直った人間は強い。

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「読んでください。僕の気持ちです」
一方相棒がそんな事になっているとは露知らず、絶賛色ボケ中の馬締は、正座待機で待ち構え、香具矢に渾身の恋文を渡します。
馬締のおかしな様子に、香具矢は差し出されたものが自身への恋文だと気づ……
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……かないよねそりゃ。だってどう見たってラブレターじゃないもん。

おまけ。
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「念のためコピーとってと……。いつ何時これが大渡海のためになるかもわからないからな」
多分一生このことで馬締はイジられるのでしょう。南無三。

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響け!ユーフォニアム2 第六回「あめふりコンダクター」感想

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今回からオープニングに色がつきました。響け!ユーフォニアム2のストーリーはここからが本番、ということでしょうか。

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北宇治高校文化祭が行われ、一時部活動はお休み。久美子らのクラスの出し物はメイド喫茶ですが、まるで客が来ません。
こんな美少女たちが可愛いコスプレをしているのに閑古鳥だなんて、男たちの目は節穴か!と思いましたが、ぶっちゃけアニメだから可愛く描いているだけで、久美子たちの可愛さって恐らく普通の女子高校生と同じ程度なんでしょうね。しかもこのあとの久美子のセリフ的に葉月はこの格好が似合っていない可能性すらあります。
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「お茶がしたいので、メニューを頂けるかしら?ウェイトレスさん」
レズの波動を感じる……。このアニメにレズ要素を求めていない俺みたいな人間からすると、この二人がイチャイチャすればするほど響け!ユーフォニアムのアニメは根本的に自分に合っていないんじゃないかと自問したくなります。
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夏妃先輩のクラスはオーソドックスなメイド喫茶。夏妃先輩とデカリボン先輩は相変わらず仲が良い。この二人ぐらいの距離感が個人的にはベスト。
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恐らく作品世界でもぶっちぎりの美少女であるだろう鎧塚先輩。接客はアレですがメイド姿は超可愛いの一言。
夏妃先輩と希美先輩と鎧塚先輩は同じクラスの様子。それってありえなくね?
いい加減蒸し返すのもこれで最後にしますが、同じクラスなのに数ヶ月の間希美先輩と鎧塚先輩が一切話したりしなかったのは無理があると思います。仮に鎧塚先輩が希美先輩を無視していたとしたら、希美先輩は自分が避けられていることに気づいて当たり前なのに、そういう素振りもありませんでした。この二人の関係とは一体……うごごご……。
それとも二人は別のクラスで、これはクラス合同の出し物なんでしょうか。

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女生徒に囲まれる滝先生を偶然発見する久美子と麗奈。関西大会を見てファンになったとか。橋本先生の言う通り、滝先生はその厳しさを除けば顔が良く物腰も丁寧で実績も抜群と、モテて当然の人物です。今まで目立ったファンが麗奈しかいなかたことが不思議なくらい。
女の子らに囲まれる滝先生を見て、麗奈はもちろん心中穏やかではありません。この由々しき事態を止めるために、麗奈がとった行動とは――!
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「滝先生。橋本先生が、あちらでお待ちです」
ふつうに嘘つきました。
しかしこのあと久美子も言いますが、滝先生は麗奈の気持ちに気づいているんでしょうかね。滝先生は別に鈍感というわけじゃないし、気づいていて、その上で後述の理由で知らないふりをしているんじゃないかと思いますが、果たして。

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文化祭をまわる久美子はその後、香織先輩とあすか先輩にそれぞれ出会います。なぜだかわからないけれど、きぐるみから顔だけだした香織先輩がすごく可愛く感じる……。そして久美子のあすか先輩への対応はどんどん雑に。

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麗奈のクラスはお化け屋敷で、偶然にも久美子はそこで塚本とばったり遭遇。結構いい感じな雰囲気でしたが、なかなか二人の間は進展せず。塚本とのフラグを保留しつつ、文化祭は終わり、それを狙ったかのように台風が訪れます。

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夜中、久美子のお姉ちゃんが帰宅し、なんと大学をやめると言います。お姉ちゃんに関しては今までにもフラグがありましたが、あまり興味がわかずとっとと解決して欲しいというのが正直なところ。

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かつて部活動のことでいろいろ言われ、姉とわだかまりのある久美子は、家にいたらきっと喧嘩してしまうと、台風にも関わらず外出。
そしていつものエンカウントスキルによって花屋に来ていた滝先生と遭遇します。
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こんな日にも関わらず花を受け取りに来、薬指に指輪をして、今日は特別な日だと言う滝先生。しかし滝先生の何も聞くなオーラに圧されて、久美子は疑問を投げかけることが出来ません。
そのままお別れ、というふうに運命は出来ておらず、風で傘が壊れてしまい久美子は滝先生の車で送ってもらうことに。
車のダッシュボードには若かりし頃の滝先生、橋本先生、新山先生と女性が一人写っている写真があり、久美子はその女性が滝先生の奥さんなのかと聞きます。橋本先生から久美子にある程度の事情を話してしまったことを聞いていた滝先生は、久美子になら話してもいいと判断したのか、久美子にその女性、亡くなった奥さんについて語ります。
かつて滝先生と橋本先生、そして滝先生の奥さんは大学の同級生で、滝先生以外の二人は北宇治高校の生徒でもありました。その時の吹奏楽部の顧問が滝先生の父であり、全国の常連でもありました。しかし三年間で金を取れたことはなかったとのこと。
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「だから、自分が先生になって、母校を金賞に導くんだって……。病気になってからもよく言っていました」
そしてその願いを滝先生は今でも叶えてあげたいと思い、自分で夢を引き継いだのでしょう。
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(滝先生はそれ以上、何も言わなかった。たぶん、個人的な事情を私たちに押し付けたくないのだろう。でも、強く願っている。北宇治高校が全国金賞を取ることを)
久美子が思ったことを全部言ってくれたので特に言うことがない。

次の日、登校すると校舎には滝先生が持っていたものと同じ花が。サファイアによるとイタリアンホワイトという名前であるとのこと。
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「イタリアンホワイトの花言葉は……『あなたを想い続けます』」
滝先生の亡き妻への変わらぬ愛。それは同時に麗奈の失恋を意味していた……。

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あすか先輩の前に現れる謎の女性。このシルエット、もしや美城常務……!

舟を編む 第四話「漸進」感想

大渡海制作中止の噂を偶然聞いてしまった西岡。中止阻止のために辞書編集部の面々は話し合いますが、中々妙案は出ません。すると西岡が一つの案を提案します。
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「要するに既成事実をつくっちゃうんすよ」
通常執筆の目処が立ってからする辞書原稿の外部発注を、先に始めてしまう。そうして大渡海編纂の噂が流れば、会社もおいそれと中止にできなくなる。一見良い案に思えますが……。
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やるべきことを見据え、大渡海作成に本格的に動き出した辞書編集部。もの凄い勢いで季節は流れ、すっかり肌寒い時期に。
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「うわっ。お前まだそれやってんのかよ。先月もやってたよな?」
「ええ。もう少しかかりそうです」
「まぁ確かにそりゃかかるよな。辞書作りは果てしないねぇ」
この笑顔、守りたかったな……

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「西岡さんホントに大丈夫なんすかね~。玄武の上層部お怒りなんじゃないですか?」
「バーカ大丈夫なわけねえだろ。あそこまでやったらただじゃ済まねえよ」
上を飛び越えて勝手に色々やったことはやはりまずかったらしく、西岡にはなにかしらの制裁が降されるようで、西岡もまたそのことは覚悟している様子。

次の終末は休むと西岡、馬締にもたまには休んで香具矢とデートしろと言います。つーかこいつら休日返上で働いてたのか……。
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「いい天気だねえ。あんたたち二人でどっか出掛けてきなよ」
折よく香具矢も仕事で休みで、タケさんのアシストもあり二人はデート(?)することに。
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「タケさん目の調子が良くないんでしょうか?先ほど何度もこう顔がひきつってました。心配です」
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「あぁそれみっちゃんにウインクしようとしてたんじゃない?」
「ウ……ウインク?」
まあ馬締には伝わらないよね……。

二人は観覧車に乗ることに。一見動いていないようでずっと動き続ける観覧車を、どんなに美味しいものをつくってもそれは終わりじゃなく新しい始まりであると、料理作りに香具矢は例えます。オープニングや一話の冒頭にも出てきたように、観覧車が舟を編むの重要なメタファーなのでしょう。
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「それでも香具矢さんは」
「うん。作りたい。作り続けたい」
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「同じです!辞書も……辞書作りも……」
香具矢の話を聞いて辞書作りも、自分も同じだと嬉しそうな馬締。しかし櫻井さんの童貞くさい演技がここまでうまいとは。正直.hack//G.U.ハセヲのような青臭い演技はもう出来ないだろうと思っていましたが、全然いけそうです。

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「僕……(遊園地の乗り物の中で観覧車が一番)好きです」
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「私も」
と万事うまくいけば来週から舟を編むは壁を殴りながら見るアニメになっていましたが、もちろん嘘なので壁はもう少しだけ無事です。しかしこの後の展開を知っている身としては、香具矢がこの時点で馬締に気があったのかどうかが気になるところ。今回馬締をじっと見つめるシーンが挟んでありましたし、いつのまにか結構惹かれていたんですかね。

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香具矢への恋文をしたためるのに苦労する馬締。ラブレターなんて時代遅れなものですが、だからこそ心に響く……かどうかは馬締の気持ち次第です。

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今週のジャンプ感想 2016年49号

・「ブラッククローバー

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繋がる表紙と言うことで、折角だからくっつけてみました。しかしヤミのやる気のないツラはどうにかならなかったのか。
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表紙は正直微妙でしたが巻頭カラーは文句なしにカッコいい。そしてカズレーザーの優遇っぷりは一体なんなんだ……。
マルスとファナが感動的な再会を果たして、そこをカズレーザーが後ろからデデーンと二人まとめて刺し殺しそれを見たアスタがぶち切れる……みたいな展開でしょうか。

・「僕のヒーローアカデミア
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ずいぶん久しぶりな印象のヴィラン二人。相変わらず堀越先生はカラーの一枚絵がうまくて惚れ惚れします。
士傑高校のエロ枠は大方の予想通りトガちゃんが変装(実際は変身)したものでした。ヴィランが出てくるとやはり物語が締まる感じがします。しかし手に入れたデクの血をどうするのか。トガちゃんが変身能力のために使うのか、最悪の場合血液からオールマイトとの繋がりがバレてしまうのか。

・「ワールドトリガー
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え、撃てんの!?と、いきなりぶっこんでくるもんだから驚いてしまいました。
トウマによれば、チカは人を撃とうと思えば撃てるけど、撃ちたくないから撃ってないだけ、とのこと。この前フリが今後どう関わってくるのか。
修は修でランク戦に何やら不安があるようで、どうも新生玉狛第二圧勝といった展開にはならない様子。

・「鬼滅の刃」
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日輪刀が折れ、絶体絶命に。というか煽りで「十二鬼月には届かず!!」ってバラしちゃってるし、片目隠してる奴が十二鬼月確定と見ていいんですかね。大穴で姉のほうが十二鬼月という可能性もありますが。

・「食戟のソーマ
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知ってた。ここまで予想を裏切らないマンガも珍しい。
しかしこのせいで今の葉山は結局どれくらい強いのかよくわからなくなりました。薊の庇護と十傑という権力を得て以前より力を増しうんぬんみたいなことを言っていたし、事実三年生を見開きで雑魚同然のようにぶっ倒していて、散々選抜の時の葉山とは次元が違うと前フリをしていたにも関わらず、結果はかつての自分にすら及ばず敗北。
選抜葉山>今のソーマ≧十傑葉山>選抜ソーマ
となり、結局ソーマは葉山に完全に勝っていない気がしてもやもやします。まあいくら技術を極めても、そこに心がなければ真に勝ち得ることは出来ない、ということで自分を納得させておきます。料理人の顔が見える見えないは、薊編のテーマとも言えるので、そう考えればこの結果も悪くはない……か?

・「ファイアパンチ」
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仇であるドマが既に死んでいることを知り、茫然自失となるアグニ。そしてアグニの火に焼かれて死のうとするユダ。そのユダの首を斬り落とし、現れたのは、存在しないはずの「氷の魔女」。中々わくわくする展開です。復讐を奪われた復讐者の物語は果たしてどこに向かうのか。

・その他もろもろ
レッドスプライト、ラブラッシュ!が仲良くドベ1ドベ2で、かなり厳しいところです。トリコも今月中には終わるだろうし、銀魂もそろそろ終わるでしょう。思えばこの一年でずいぶんごっそりと連載が抜けて行きました。俺も火ノ丸相撲が完結したら、余程面白い新連載が始まらない限りジャンプを卒業するかもしれません。