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舟を編む 第二話「逢着」感想

荒木に見初められ、辞書編集部に移動になった馬締。馬締側の描写が特にないのでわからないのですが、やはり馬締本人も営業は向かないと思っていて移動は渡りに船だったんでしょうか。あと給料がどれぐらい変わるのかも気になる。
さて、めでたく移動になった馬締のために、歓迎会が行われます。趣味は何かと西岡に問われ、馬締が答えたのは、
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「強いて言えば、エスカレーターに乗る人を見ることです」
「楽しいの?それ」
楽しいの?それ。

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「辞書は言葉の海を渡る舟です。言葉がなければ自分の思いを表現することも相手の気持ちを深く受け止めることもできません。人は辞書という舟に乗り、最もふさわしい言葉を探して暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。言葉は光なのです。しかし刻々と変化する世界でうまく言葉を見つけられず、行き場を失った感情を胸に葛藤の日々を送る人もいる。そういう人々にも安心して乗ってもらえるような舟。それが我々が作ろうとしている辞書。大きな海を渡ると書いて『大渡海』です。言葉の大海原を渡る一艘の舟を編む。新しい言葉を積極的に取り入れ簡潔かつ明瞭な語釈を心掛けましょう。『大渡海』を人々の思いに寄り添う辞書にするために」
舟を編む全体のテーマとも言えるセリフ。さすが国語学者だけあって、実に明瞭で分かりやすく、それでいて語彙に溢れたセリフです。

次の日、馬締は荒木から辞書編集部での仕事を教わります。曰く、辞書作りは言葉集めから始まるとのこと。日常に溢れるあらゆる言葉を用例採集カードに書き溜めていくのがまず一つ。二つ目は見出しの選定。採集した言葉が「広辞苑」「大辞林」「大辞泉」に載っているかを確認し、それによって『大渡海』の見出しを決めていくわけです。もうこの時点でかなり大変そう……。余程の情熱がないとやってられないでしょう。不真面目ながらも仕事を続けられる西岡って案外我慢強いのか。
そして何と言っても驚くべきは、辞書の完成まで少なくとも10年はかかるという事実!10年もひたすら辞書辞書辞書。気の遠くなるような話です。それを聞いて奮起する馬締はどこかおかしい。
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「これが松本先生と辞書編集部で用例採集してきた言葉だ。現在90万語以上ある。まだ増えるぞ」
90万語……しかもまだ増える……。そこから23万語選び出し、そこに一つ一つ語釈をつけていく……。壮大というか果てがないというか。
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『無理難題』、『無謀』。芸が細かい。
一見辞書は言葉の羅列だが、その実そこには編集者の個性が色濃く出ると荒木は説き、良い辞書を、そして君だからこそ出来る辞書を作ってくれと、馬締に檄を飛ばします。馬締は辞書作りの広大さとその凄まじさに触れ、その仕事に力を傾けたいと思いを新たにするのでした。

馬締は辞書編集部に果たして自分が馴染むことが出来るのか、チームプレーをすることが出来るのか思い悩みます。それを聞いたタケさんは、みっちゃん(馬締)は編集部のみんなと仲良くなって良い辞書を作りたいんだね、と返します。
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「何で分かるんですか?」
「そこはほら、みっちゃんと私はつうかあの仲だから」
全然関係ないですが、歯抜けの笑顔で私が思い出すのは細田守監督の映画サマーウォーズに出てくるおばあちゃんです。
どっかで聞いた話なんですがソースが無いので話半分で聞いて欲しいのですが、あの印象的なおばあちゃんの歯抜け笑顔は細田監督が周囲に反対されたにも関わらず歯抜けにしたそうで、その理由がその方が絶対可愛いから。後出しジャンケンみたいですが、私もそう思います。オメガモンのデザインでも反対されたにも関わらず押し通したって言うし、細部のセンスが際立つ人ですね細田監督は。

さて、タケさんは自分とみっちゃんと同じように頼ったり頼られたりすればいい、と説き、馬締は少し肩の荷が下りるのでした。こういうふうに相談出来る人がいて、しかも得難い答えが返ってくる環境っていいですね。馬締は恵まれています。

夜、馬締がトラさんの声を追って二階の窓の外に出ると、そこには……、
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「へぇ、うれしい。迎えに来てくれたんだ」
なんと美女が佇んでいました。馬締はそのあまりの美しさからか、はたまた予期しない出会いからか、卒倒してしまいます。名前は林香具矢。次回わかりますが、タケさんの孫娘。CVは坂本真綾舟を編むのメインヒロインです。ちなみに他のヒロイン候補タケさん西岡です。嘘じゃないってば。
名前が香具矢だし、かぐや姫を意識しての演出でしょう。
いや~、しかし最高ですね。何がいいってまずそのキャラデザ。アニメはどうしても若者の物語が多くなりがちなので、こういった落ち着いた大人の女性がメインヒロインなのはそれだけで貴重です。あと個人的にはクール系が好きなので。
映画では宮崎あおいさんが演じており、それはそれは素晴らしかったのですが、彼女は少し幼さが残っているどっちかというとかわいい系なので、私はアニメのほうが好みです。
そして声が坂本真綾なのもいい。ノイタミナ坂本真綾ヒロインだと四畳半神話大系の明石さんを思い出します。視聴当時はなんでこんな可愛い人が俺の近くにはいないんだと悶絶したものです。ちなみに私が一番好きな坂本真綾ヒロインは明石さんですが、次いで好きなのは劇場版ラーゼフォンの中学時代の美嶋遥です。我ながらニッチだな。

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こんな美女と同じ屋根の下だなんて、馬締はかなり恵まれています。