舟を編む 第四話「漸進」感想

大渡海制作中止の噂を偶然聞いてしまった西岡。中止阻止のために辞書編集部の面々は話し合いますが、中々妙案は出ません。すると西岡が一つの案を提案します。
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「要するに既成事実をつくっちゃうんすよ」
通常執筆の目処が立ってからする辞書原稿の外部発注を、先に始めてしまう。そうして大渡海編纂の噂が流れば、会社もおいそれと中止にできなくなる。一見良い案に思えますが……。
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やるべきことを見据え、大渡海作成に本格的に動き出した辞書編集部。もの凄い勢いで季節は流れ、すっかり肌寒い時期に。
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「うわっ。お前まだそれやってんのかよ。先月もやってたよな?」
「ええ。もう少しかかりそうです」
「まぁ確かにそりゃかかるよな。辞書作りは果てしないねぇ」
この笑顔、守りたかったな……

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「西岡さんホントに大丈夫なんすかね~。玄武の上層部お怒りなんじゃないですか?」
「バーカ大丈夫なわけねえだろ。あそこまでやったらただじゃ済まねえよ」
上を飛び越えて勝手に色々やったことはやはりまずかったらしく、西岡にはなにかしらの制裁が降されるようで、西岡もまたそのことは覚悟している様子。

次の終末は休むと西岡、馬締にもたまには休んで香具矢とデートしろと言います。つーかこいつら休日返上で働いてたのか……。
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「いい天気だねえ。あんたたち二人でどっか出掛けてきなよ」
折よく香具矢も仕事で休みで、タケさんのアシストもあり二人はデート(?)することに。
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「タケさん目の調子が良くないんでしょうか?先ほど何度もこう顔がひきつってました。心配です」
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「あぁそれみっちゃんにウインクしようとしてたんじゃない?」
「ウ……ウインク?」
まあ馬締には伝わらないよね……。

二人は観覧車に乗ることに。一見動いていないようでずっと動き続ける観覧車を、どんなに美味しいものをつくってもそれは終わりじゃなく新しい始まりであると、料理作りに香具矢は例えます。オープニングや一話の冒頭にも出てきたように、観覧車が舟を編むの重要なメタファーなのでしょう。
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「それでも香具矢さんは」
「うん。作りたい。作り続けたい」
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「同じです!辞書も……辞書作りも……」
香具矢の話を聞いて辞書作りも、自分も同じだと嬉しそうな馬締。しかし櫻井さんの童貞くさい演技がここまでうまいとは。正直.hack//G.U.ハセヲのような青臭い演技はもう出来ないだろうと思っていましたが、全然いけそうです。

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「僕……(遊園地の乗り物の中で観覧車が一番)好きです」
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「私も」
と万事うまくいけば来週から舟を編むは壁を殴りながら見るアニメになっていましたが、もちろん嘘なので壁はもう少しだけ無事です。しかしこの後の展開を知っている身としては、香具矢がこの時点で馬締に気があったのかどうかが気になるところ。今回馬締をじっと見つめるシーンが挟んでありましたし、いつのまにか結構惹かれていたんですかね。

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香具矢への恋文をしたためるのに苦労する馬締。ラブレターなんて時代遅れなものですが、だからこそ心に響く……かどうかは馬締の気持ち次第です。

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