読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

PERSONA5 THE ANIMATION - THE DAY BREAKERS - 感想

昨日AbemaTVで見たのですが、感想について書くかどうか少し迷いました。

何故ならどうあっても批判的な記事になることはわかっていたからです。

批判的な意見も絶対に必要だとは思いますが、書いていて決して楽しいものではありません。「最高!神!」とか書いてるほうがよっぽど楽しいです。

しかしまあ一応ペルソナ1・2もプレイ済み、3・4もアニメで見た一介のファンとして、感想を書いてみたいと思います。

ペルソナシリーズは1・2罪・2罰・3・4と、今まで5作(派生作品も含めればさらにありますが)、どれも一定の評価を得ています。これ実は結構凄いことで、大抵シリーズ化するとそのうちのどれかは駄作と言われるものですが、ペルソナはあまりそういったことは聞きません。1のリメイク?3フェス?聞こえんなあ~。

システムがいいのか、シナリオライターが優秀なのか、ディレクターが優秀なのか、あるいはそのどれもが優秀なのかは私には計りかねますが、ともかくそんな凄いペルソナシリーズの5作目のアニメは一体どうだったのか。

 

まず冒頭では、窃盗団らしき一行が押し入った店の中で何やら慌てています。そのうちのマッキーと呼ばれる男が「心の怪盗団」と書かれたカードを見て驚いている様子。

場面変わって地下鉄。その「心の怪盗団」たちが登場します。

「ホントクソみたいな世の中だぜ。ろくな事件がありゃしねえ」

「ああ、この街にはまだ、野放しになった悪党どもが無数にいる」

「けど、あたしたちなら……!」

もうこの時点で死にそう……(俺が)。

そもそもペルソナ5は設定として、「腐った大人たち」の心に入り込み、心を改心させるというのが大筋なんですが、どうにもそれが気に食わない。人の心を物理的にどうこうしようなどと、お前たちは一体何様なんだと言いたい。

バラエティ番組で明智吾郎という探偵になるために生まれてきたような名前の高校生探偵が、世間を賑わす心の怪盗団をどう思うか質問されて、

「人の心を無理やり捻じ曲げるなんて、人間が一番やっちゃいけないことですよ」

と答えるんですが、全くもってその通りだと思います。これについては後述。

加えて、若者特有の全能感みたいのも見ててツラい。これについては作家の米澤穂信先生がいいこと言ってるんですが、彼の作品には思春期における全能感の揺れ動きが根底にあるとご自身で語っています。一度は全てに手が届きそうな全能感と、やっぱり駄目だった無能感というカウンターを経て若者は成長していく。

この価値観を全面的に支持している私としては、全能感を増長させてそれを省みもしない若者は、見ていてツラいものがあります。

というか、ペルソナシリーズは今までそういうこと、未成熟な自分を受け入れることを描いてきた(4のシャドウが一番わかり易い)のに、5ではそこんところが一切無視されてるっぽいのがどうにも納得できません。

まあこれで、ちゃんとゲーム本編でそういったことが描写されたら手のひらを返すことになるのですが。むしろそういったクルクルは本望です。

でもこの後の無駄に洗練された無駄のない無駄なスタイリッシュ乗車は良かったです。

 

マッキーはどうやら自分を取り巻く現状に不満があるようです。ピッキングの腕を買われ、窃盗団の片棒をやらされている様子。実は本当はマッキーが周囲をコントロールして窃盗団を始めたんですが、まあ本筋にさほど関係ないので割愛。

 

ここからは特に言うこともないので筋だけ説明しますと、心の怪盗団のお願いページに緊急性の高い書き込みがあり、怪盗団はそれぞれ裏を調べます。

心の怪盗団は件の窃盗団を罠にかけ、マッキーをおびき寄せます。そして冒頭へ。

見事に罠にかかったマッキーは、気づくと認知世界という場所にいました。曰く、「人の心が形作る、もう一つの現実」。ここでネタばらし。

書き込みには「このままでは兄に殺される、助けて」とあり、この兄がマッキーでした。マッキーは普段から弟に暴力を振るっていたのです。

逆ギレしたマッキーは自分の腹を掻っ捌き悪魔ミトラスへと変貌。

ちょっと待って!ミトラスって女性じゃないの?!

f:id:mylovelyvillain:20160904162019j:plain

ほらやっぱり、アタシって言ってるし。

調べたらミトラスは元々男性神なので、女性なのはストレンジジャーニーだけの設定のようです。というか今まで気づきませんでしたが画像をよく見たら胸は男性のソレでした。

ミトラスは雑魚悪魔お供として、オンモラキとオニを連れていました。うーん、ストレンジジャーニーのセクターアントリアを思い出すなあ。なんかオニがやたら強かった思い出が。

負けずに主人公パーティーもペルソナを出して応戦、というかミトラスのレベルが低いのか圧倒します。戦いはレベル……じゃないのがメガテンシリーズのいいところ。しかしレベルが足りなければどうしようもないのもまたメガテンなのであった。

しかしアルセーヌは最高に格好いいな。

そしてミトラスが倒されるとマッキーは改心しました。

えー。

まあ確かに、ペルソナとは心を具象化したものであり、それを叩き潰されたら心も変容するというのはわからなくもない話ですが……。

人一人の価値観を永遠に変えるってのは恐ろしいことです。悪人だからオッケー、というわけでもないでしょう。悪人だって立派な一人の人間で、ちゃんと自分の考えを持って生きてるんですから。彼らがやっているのはアイデンティティの破壊です。というか無理矢理改心させられたのは果たして改心と呼ぶのかも疑問です。別に私が悪役贔屓だから言ってるわけではない。

何が気に入らないって、主人公たちは一人の人間の人生を変えることの重さや責任をこれっぽちも感じていないであろうこと。スリルのある部活か何かだと思っているんじゃないでしょうか。ゲームではそういったことが問題になることを願います。というか明智が心を無理矢理変えることはやっちゃいけないことと指摘しているように、制作側も自覚しているのだから多分そういう展開が途中で来るのでしょう。

 

現実世界のマッキーも急激に罪の呵責に耐えられなくなり自身の罪を暴露、窃盗団はお縄に、あと兄弟の絆がちょっと修復されました。

そして主人公が目を覚ますとそこはベルベットルーム。イゴールの声が激渋い。

しかし今回のベルベットルームは牢獄ですか。果たして何を意味するのか。今回の物語は可能性の一端に過ぎず、こういう物語もあるかもね、ということがイゴールによって語られ、最後はゲーム本編に繋がるようにして終わり。

 

好き勝手言いましたが、もしペルソナ5がアニメでやるようなら多分見ると思います。ちなみにゲームの方は、PS4を持ってないので買うとしてもだいぶ先になるでしょう。PS3でも出るんですね……知らなかった。発売したら割とすぐに買うかもしれません。

なんだかんだ言っても楽しみではあります。特に悪魔会話が復活したのがいい。