BLUE GIANT SUPREME 第5話「PEOPLE」感想

クリスの尽力によって小さいながらもジャズバーで演奏できることになった大。チャージ――見物料はどうするかと聞かれ、最高額の10ユーロを選択します。最高額と言っても、10ユーロは日本円で大体1200円程度らしいのでかなり低い料金に感じます。それでも大抵の出演者は最低額の3ユーロでやるらしいので、音楽で食っていこうとすることがいかに厳しいのかがわかります。

10ユーロで大丈夫かとクリスに聞かれ、値段は問題じゃない、でも俺はプロだから、聞いてもらえば絶対大丈夫だと大は力強く答えます。

場所と日程が決まり、客集めは俺の仕事だなとクリスは言い、勧誘のために奔走します。彼には友人が多くいるようで、何人もの人間に熱心に誘いをかけますが中々乗ってくる人はいません。しかしクリスは諦めず何度でもアタックを繰り返します。俺は友人の数が乏しいので友好関係が広いクリスがちょっと羨ましくもあります。

そうこうしているうちに大の演奏当日、バーには十余人の人が集まり中はいっぱいに。それら全てが自分の友人であることを詫びるクリス。感謝されこそすれ、クリスが謝る必要はありません。大はクリスと抱擁し、感謝を告げ、ついにドイツに来て初めてのステージに立つのでした。

 

今回は客集めに奔走するクリスがメインでした。相手が興味ないことを勧めるのって難しいですよね。俺なんて友人らにThunderbolt Fantasyを勧めてもちーっとも興味を示してくれません。まあ俺もガルパンを見ろと言われても全然興味が湧かないので、同じようなものですが。

そのうえクリスはジャズ自体に興味があるわけではないのですから、魅力を伝えるという方法はまず無理です。しかしクリスの口のうまさは中々のもので、言葉巧みに友人らを誘い出します。実際十人余り集めたのですから凄いものです。クリスのコミュ力もあるでしょうが、舟を編むでも言っていたように、本気でぶつかれば本気で応えてくれる、それと同じように、クリスが本気の言葉でぶつかったのが良かったんじゃないでしょうか。

客は集まり、後は吹くだけ。果たして、大の音はドイツでは受け入れられるのか。次回に期待です。