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火ノ丸相撲 第122番「めざめ」感想

火ノ丸相撲

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負傷した三ツ橋に声をかける火ノ丸。俺の予想はまた外れました。全面的に認めるわけではないが、それでも気持ちはちゃんと伝わってる。火ノ丸の性格から考えても悪くない落としどころじゃないでしょうか。

大典太の突き「閃光」で「大包平」加納を早くも追い込むチヒロ。本家とのズレが独特のリズムを生んで、最早別の技ということですが、ぶっちゃけ加納本人の言う通り不意を衝かれただけでしょう。「閃光」をさばける加納がチヒロの突きをさばけないわけありません。しかしその不意が勝敗を分けるのが勝負の世界であり、突きを叩き落とそうとして前傾になった加納の動きをチヒロは見逃さず、逆に加納に素首落としを決めます。
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瞬間、負けが脳裏をよぎった加納が思い起こすのは天王寺のことでした。その自分とは比べ物にならないほどの相撲への努力と情熱に、加納は天王寺に勝てないことを悟り、ならば天王寺の次に強くあろうと考え、No.2であることが加納の誇りでもあるのでした。
追い込まれて一皮むけた加納は、がっぷり四つの状態に持っていきチヒロの動きを封じます。胸があった状態では機動力を生かせずチヒロお得意の投技もできません。得意技を封じられたチヒロはどうするのか。
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「國崎が」
「寄り!?」
ふつうに寄りました。
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コロコロ意見が変わって忙しい四方田主将。ずいぶん人間くさいというか。まあ相撲を初めて数ヶ月の奴よりは、相撲が好きじゃない(と勝手に思っている)けど何年も力士として努力してきた方に勝ってほしいというのが人情というものです。

組手も体格も互角。勝敗は二人の力士の意地と意地のぶつかり合いによって決まるのみ。
チヒロは今まで寄り切りが地味だからという理由で好きじゃなかったとのこと。でも今は違う。何故なら三ツ橋の背中は全然地味じゃなかったから。思い返せばチヒロが火ノ丸に最初に敗れた時の決まり手は投技でした。恐らくその時の悔しさと、加えてレスラーとしての意地がチヒロを投技にこだわらせたのでしょう。しかし三ツ橋の姿はそのこだわりを捨てさせるのに十分すぎるほどの気迫と覚悟を背負っていました。

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勝敗ははチヒロの寄り切り勝ち。
三ツ橋から力をもらったチヒロが三ツ橋と同じ寄り切りで勝ったのは必然と言えるでしょう。
自分と天王寺の間に壁を感じた加納に、壁なんて存在しないチヒロが勝ったのもまた必然。
しかしあまりにもあっけなく決着がついたせいでチヒロが強すぎるというよりは加納が弱いように感じてしまいます。何と言っても加納は「大包平」と呼ばれる高校相撲No.2の国宝なんですから、もっと強くて然るべきキャラであるはずです。もう一週ぐらい攻防が欲しかったというのが正直なところ。三ツ橋対首藤が意外な展開に加え熱い試合運びと実に面白かっただけに残念。次週からのユーマとモンゴルの試合に期待します。